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┃ Label Master's Diary

2012年07月の日記

┃ 日常とサンクコスト

ビジネスシーンではたまに「サンクコスト」という言葉が使われる。

例えば、新しいプロジェクトをはじめて半年経過した時点で、
「これはどうもヒットしないぞ」という風向きになった時、
「でも、ここまで費用を掛けてきてしまったのだから、やらなかったら無駄になる」と
考えて負け戦に突入するようなこと、これがよくあるわけだ。

この時点で、それまでをあっさり捨てていけるか、という話であって、
よく経営判断の事例に出てきたりする。

負け戦にわざわざ突入するのは、誰が考えてもアホなわけで
普通なら撤退する。

しかし、「せっかくここまでやったのに」というのが、判断の邪魔をするわけである。

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例えばこれはバンドも同じようなことで、
時間をかけて作った曲、これをボツにするのは「もったいない」と考えてしまう。

しかし、重要なのは結果であって、いくらしょうもない曲を作っても
これ以上時間を無駄にするだけなのだ。

受験や転職、色々な判断をするときに、この考え方は付きまとう。

せっかく勉強しても、「どうも役に立ちそうもない」と分かった時点で
すっぱりやめるべきなのである。

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で、僕は凡人であるからして、こういう判断があまりできない。
結果として色々なことをずるずるやったりする。よくない。

しかし、先日我が家でこの「サンクコスト」をぶち破る行動を見たので書きとめておきたい。

そのジャッジを下したのは、他でもない同居人である。

同居人は、僕よりも舌が肥えているため、まずいものを食べない。

まあ、それは僕もそうなのだけど、「まずくても食べてしまうもの」というのがある。

それは「自分で作ったご飯」だ。

チャーハンを作っていて、どうもくそまずいものができてしまった、という場合、
「でもせっかく作ったし」ということでいやいや食べたりする。

しかし、同居人は違った。

僕はその時、PC作業をしていた。
ふと、同居人が台所で何か作っているな、と思ったら、
その後彼女がキッチンを出てきて「喫茶店にご飯を食べに行こう」と言う。

「あれ、キミは何か作っていたんじゃなかったの?」
「炒めものを作ったけど、まずいから捨てた」
「捨てたの?」
「捨てた」

というわけで、流しを見に行くと、三角コーナーに湯気が出ている
炒めものが捨ててあった。

ちょっとつまんでみると、確かにまずい。

「しかし、何も捨てなくても」
「わたしはまずいものは食べたくないのだよ」

なるほど。

確かにそうだ。

勿体ない、と思うけど、「まずいものを食べたくない」のだから
しょうがない。

そんなわけで、我々はドトールに行った。

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サンクコスト、というのは、日常にもある。

そして、その判断ができる人はすごいと思う。
反面、ちょっと不安になるのでもあった。

アデュー

(2012.7.18[Wed])

┃ イベントやります

また久しぶりになってしまった。

今週土曜日、21日に高円寺でイベントやります。

7/21(sat) inutic records presents 『HELLO WORLD』
Act:
LUNCH BEER
ティーファンク
ミサワテンプル
barrackset 3(via KPUS)
navratilova!

start 7:00 t:1800円

よろしくお願いします。


アデュー

(2012.7.17[Tue])

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